国内のインターナショナルスクールへの入学を希望する家庭が増えています。その一方で、「国内のインターナショナルスクールは日本人だらけ」「行く意味ない」といった話も聞きます。本当のところはどうなのか、知りたい方もいらっしゃると思います。
我が家の体験としては、日本人はいますが、学年によって多かったり少なかったりしますし、転入・転校もあるので状況が変わる事もあり、「日本人だらけ」という状況になった事はありません。
「行く意味がない」かどうかは、ある1つのケースが全ての子どもに当てはまる訳ではないので、断言するのは難しいと思っています。何歳からインターに行くのか、どのような学校・環境なのか、そして、先生との相性や子どもの性格などによっても違ってくるからです。
ただ、事実をありのままにお伝えする事は出来ると思います。最近娘がライティングの授業で書いたエッセイは、彼女が公立小学校4年生で突然インターに編入した時から、6年生になった今現在までの心境や成長と、現時点での英語力を分かりやすく伝えていると感じました。
全く英語の文章を書けなかったところから、2年間でこれくらいのライティング力です。個人差もあると思いますが、どう思われるでしょうか。娘本人の了承も得ましたので、国内インターナショナルスクールの実例を知りたいと思われている方の参考になれば、嬉しく思います。
Table of Contents
公立小学校4年生から国内インターナショナルスクールへ転校した娘のエッセイ
比喩を使ってエッセイを書くという授業だったようで、所々そのような表現が見られます。間違いもあります。学校名、先生の名前は変えていますが、それ以外は原文のままです。実際のところ、同年齢の英語ネイティブの英語力にはまだ追いついてはいませんが、少しずつ書けるようになってきています。
Sitting on a hard, wooden chair, I was frozen like a statue, my head
was empty. I was trying to understand what my teacher said but still
didn’t understand. Suddenly, the teacher said something to me, but I
couldn’t say anything. “What would I do!”
Anxiously, I had started my new school, which was called the
A International School, in August 2020. I had
been going to an ordinary Japanese school but it was still fun. Then I
moved to A International school because my family were planning to
move to Germany, specifically Berlin. However, because of Covid
I moved to A International school instead.
Our first task was about Sustainable Goals. I couldn’t do anythings
because I didn’t even know what Sustainable Goals were… But
luckily, that was teamwork so my work was to translate difficult
words on the computer and show it to my teammates. I felt my body
was warm and I had a happy smiley face because I thought having
work is better than doing nothing. About one week later my face
turned blue. I had created a presentation about climate change with
a partner, which was going to be shown to everyone. This time, I
couldn’t really do anythings so you know… I just watched my partner
creating presentations.
I stood in front of everyone. My heart was beating so fast, my body
and voice were trembling. Finally, it was time to speak… I was
speaking monotonously like a robot. All I wanted to do was run away
from everything. I was at a fork in the road: give up learning English
and go back to an ordinary school or keep improving my English… but
I chose to keep learning and my first presentation was finished.
A year later, I met a fantastic teacher, Miss B, who was a
professional G5/6 teacher. With her help, my English level improved
so much, especially writing. I was so happy that my English improved,
so I’m really appreciative of that.
Now, my English is much better so I can do tasks and presentations
by myself. I’m so proud of how my English level has improved now.
Even if I face this challenge again I won’t give up.
=日本語訳=
「道の分岐点」
私はまるで固い木のベンチに座っているような気持ちでいた。私は銅像のように固まってしまい、何も考えることが出来なかった。
先生が何を言っているのか理解しようとしたけれど、それでも分からなかった。突然先生が何かを私に言ってきたけれど、何も言えなくて「どうすればいいの!」と思った。
不安の中で、私は2020年8月にAインターナショナルスクールという新しい学校に通うことになった。その前は日本の普通の学校に通っていて、それも楽しかった。その後、Aインターナショナルスクールに転校した。なぜなら私の家族はドイツへ行く予定になっていたが、コロナで延期になったので、代わりにこの学校へ通う事になったからである。
私達の最初のタスクは、「持続可能なゴール」についてだった。私は何も言えなかった。何が「持続可能なゴール」なのかすら、知らなかったからだ。
ラッキーな事に、それはチームワークでやるタスクだった。私には難しい言葉をパソコンで調べて、チームメートに見せるという課題が与えられた。私の体は暖かくなり、笑顔になった。何かやる事があるというのは、何も出来る事がないよりも全然マシだったからだ。
1週間後に、私は青ざめた。私はパートナーとクラス全員の前で発表する、気候についてのプレゼン資料を作成したが、分かるでしょう?私には何も出来ず、パートナーが発表するのをただ見ていました。私はクラスメートの前に立った。心臓はバクバクして、体と声は震えていた。ついに、私が話す番になった。私は単調でまるでロボットのように話しました。
私はただ全てから逃げ出してしまいたかった。私は道の分岐点にいた。英語を勉強するのをやめて日本の学校に戻るか、英語を引き続き向上させるために勉強するかだ。でも私は英語を勉強する事の方を選んだ。そして、私の最初のプレゼンテーションは終わった。
1年後、私はMiss Bという5・6年生を担当する素晴らしいプロフェッショナルな先生に出会った。彼女の助けを借りて、私の英語レベル、特にライティングは格段に上がった。
私は英語力が上がった事にとてもハッピーな気持ちになれたし、とても感謝している。
今、私の英語力はさらに上がり、自分のタスクやプレゼンを1人でこなせるようになっている。これだけ英語力を向上させる事が出来た事に対して、とても誇りに思っている。もし今後またこのような挑戦に立ち向かわなくてはいけない事になっても、私はあきらめない。
国内インターナショナルスクールでの2年間の背景
我が家はそもそも、親子留学でドイツへ行く予定でした。コロナの影響で延期し、国内のインターナショナルスクールを選択しました。10歳だった娘は、英会話や公文英語などはやっていましたが、英語で会話する事はほとんど出来ない状態でした。見学すら断られた学校もあった中、受け入れて頂ける学校が見つかり、4年生の夏休み明けに転校しました。
最初は授業内容が理解出来ませんでした。分からないのは当たり前だから、家で復習しようねと伝えていました。宿題も私と一緒にやっていました。4年生はクラスの人数が少なく、日本語を話せる生徒がいた事は娘にとっては良かったようです。
5年生では、娘の学校の場合、6年生も一緒に授業を受ける事が多く、ガラリと環境が変わり、外国籍で日本語の話せない生徒も多くなりました。最初はクラスメートの話している英語についていけませんでしたが、指導力に優れた先生のもと、苦手だったスピーキングやライティング力がぐんと伸びていきました。女の子達とはsleep overに行ったり、仲良くなれたようです。
6年生になり、新しい担任の先生から褒められたのがこのエッセイでした。インターの先生は基本どの先生も褒めてくれますから、いつもの事だと思って気にしていなかったのです。後で内容を読んで、英語力が上がった事もそうですが、その心境を上手く表現していると感じました。
まとめ
今回のエッセイを読んで感じたのは、これまでの2年間で英語力だけでなく、環境の変化に対応する力も身に付けられたのかなという事です。娘は「英語が出来ないから学校に行きたくない」という事はほとんどありませんでした。それでもエッセイを読むと、最初の頃のとまどいが想像できると思います。
ちなみに娘は、比較的誰とでもうまくやっていける方ですが、特に勉強が好きという訳でもなく、努力家というのとも違います。「なるべくラクして生きたいわー」みたいな事をよく言っています。
親としては、そういう娘の様子を見て、長時間勉強しなければならない中学受験は向かないだろうと思いました。その代わりに、英語を身に付けて将来の選択肢を増やしてあげたいと考えています。
我が家もまだまだ道半ばです。こうしたら安心という事はなく、こうすれば正解というものもない。手探りで、その都度その子どもや家族にとっての「最適解」を選ぶしかないと思っています。
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