秘境専門の旅行会社で働く事は、はちゃめちゃに楽しくて、しんどい事だった

私はかなり前に秘境専門の小さな旅行会社で働いていた事があります。カナダのワーホリから帰国後は、ヨーロッパの商品を輸入する会社で働いていた時期が長い為、もはや、ヨーロッパのイメージが強いみたいで、あまり詳しく話した事はありませんでした。

ところが先日、娘の学童のスキー合宿に行って、少し考えが変わりました。保護者運営の学童なので、親も参加するし、子供達にスキーを教えたり、一緒に滑ります。同じ宿に泊まっているので、親同士でも色々と話します。

たまたま最近アフリカに行ってきた家族がいて、私が以前秘境専門の旅行会社勤務だった話をしたところ、皆さん興味津々。それからは、「実は子供が馬にすごく興味があって、、モンゴルが気になってるんだけど、子連れで行けますか?」等、ちょっとした相談が舞い込むようになりました。

今まで秘境の話なんて、マニアックな人しか興味ないだろうと思っていたのですが、意外とそうでもなかったのかなと思ったので、書いてみようと思います。

秘境専門の旅行会社を選んだワケ

旅行会社と言っても会社によって、仕事内容が結構違います。大手だと、広く浅く担当するか、限られた地域や手配のみとか、営業のみ等、部分的な仕事をする事が多いです。私は旅行に関する仕事なら何でもやってみたかったけれど、広く浅く・・というのも違う気がしていたので、小さな会社で働く事を選びました。

秘境専門の会社を選んだのは、遠い国が多いし、高いので、自力で行くには限りがあるだろう。でもまぁ、ハワイとか、近場のアジアとか、ヨーロッパ、アメリカなんかは、もし会社を辞めたとしても自分で行けるだろうし、あわよくば、今のうちに添乗や視察ツアーなど仕事で、行きにくいところに行けるだけ行っておこうと思ったからです。・・そうしておいて、本当に良かったと思います(笑)。

秘境専門の旅行会社でのお仕事とは

小さな会社だったので、何でもやりました。ツアーの企画や営業、予約等の手配業務。ビザの代行申請なども大使館に行ってしますし、お客さんに送る冊子作りや、パンフレットも簡単なのだったら自分でも作ります。繁忙期には大勢のお客さんを連れて添乗にも行きます。ペルー、ボリビア、ブラジル、ケニア、モンゴル、マダガスカル等、当然ですが、秘境地域ばっかり行きました。顧客に送る会報も自分達で内容を考えていました。時には懇親会を企画して、お客さんとの交流会も行ったりしました。

旅行会社での日々は、はちゃめちゃに楽しく、そしてしんどかった

とにかく毎日色んな事件が起こる日々で、平穏な日って少なかった気がします。

あまりに多くの珍事件や大変な事が起るので、機会があれば、またブログやメルマガでも書いていきたいなと思っていますが、やはり色んなお客さんがいるので、いいお客さんと巡り会えてやりがいを感じる事もあれば、クレーマーみたいなお客さんにあたって、相当へこむという事も日常茶飯事でした。

会社がお休みの間も、お客さんは色んな国を旅行中なので、世界中のどこかで何かが起きている訳です。もちろん何も起きない事も多いですが、何しろ抱えている顧客が多かったのです。

ガラパゴスに行くお客さんが、経由地のマイアミで宿泊中にパスポートをなくし、泣く泣く、ガラパゴスに行かずに帰国されたり。

ブラジルのアマゾン川のほとりにあるロッジに宿泊されたお客さんが、ちょっとお酒を飲み過ぎて、ピラニアが泳いでいる川に転落されたとか。(ロッジの人がすぐに助けたので、問題なかったそうですが。)

同じツアーに参加したお客さん同士で折り合いが悪くなり、現地で殴り合いの喧嘩になり、帰国後双方に話を聞いて、何とか和解してもらったりとか。(旅行会社って、喧嘩の仲裁までやるんですね・・。)

ケニアに野生動物を見に行くはずが、経由地からの乗り継ぎ便がものすごく遅れ、便数も少ないので、結局相談の上、日本へ引き返したとか。このグループは帰国後、休みも取ってあるしもったいないし、トラブル続きで仲良くなったので、みんなで富士サファリーパークに行って動物を見てきましたと聞いて、ポジティブなお客さんだな~と感動したり。

自分も旅行が好きなので、仕事自体は楽しいんです。それと同時に、旅行会社は意外と細かい事務作業が多く、日にちや時間や、名前のスペルが1字違うだけでも飛行機に乗れないなど、大問題につながりますし、一人で多くのお客さんを担当するので、仕事量が多く連日長時間残業でした。その上に、これら日々次々と起るハプニングの対応もあったので、大変でした。

社員が個性的過ぎた話

私は大学卒業後、旅行会社で働き始めたので、他の業界の人を知りませんでした。それでも、何か普通じゃないかも?と感じていました。

独身の男性上司が会社に出社せず、連絡も取れないので心配していたら、酔っ払って喧嘩して、留置所にいた為連絡出来なかったとか・・。

部下が何かやらかして、上司が怒って、その辺にあった『地球の歩き方』を投げたりとか。人には当たらなかったけれど、今だとパワハラですよね~。

ものすごく偏差値の高い大学を出ていて、頭の良い方なのに、気分の変動が激しくてなかなかにコミュニケーションを取るのが難しい人とか。。

先輩と後輩が同じタイミングで休みを取っていて・・、後日こっそり二人のパスポートをチェックしたら、同じ日付で同じ場所に海外旅行に行っていた事が発覚したりとか。(そんな関係だったとは気がつかなかった・・!)

添乗中にお客さんと仲良くなって、結婚にまで至った社員もわりといるんですよね。私は添乗中なんて必死でそんな余裕ありませんでしたが。一般的に、女性より男性の添乗員はモテるらしいです。彼らがケニアとかモンゴルなどの僻地で、大勢のお客さんを率いて仕事している姿が、カッコよく見えるんですかね?

私達女性社員は、「カッコよく見えるのは、現地に行ってる間だけで、オフィスで見たらどうって事ないのに!」ってよく毒づいてました。

人としてどうかと思う社員も多かったですが、仕事には非常に厳しく熱くて、ものすごく、ものすごくしごかれました。

その頃の、楽しくて苦しい日々を一緒に乗り越えた仲間とは今もつながっていて、会うと当時の話をしては笑い転げています。

「いや~、確かにあの人はよくあれこれ間違えてたけど、だからって、『地球の歩き方』投げる?」
「絶対パワハラ~ 笑。」

「あの頃もそう思ってたけど、今考えても、絶対ブラック企業!」
「ほんとブラック~ 笑。」

「確かMさんにトイレにまで追いかけられて、怒られたんですよね?」
「そう、パンフレット印刷したら、写真の端っこがほんのちょっとズレてて、ものすごい怒られた。で、トイレで泣いてたら、Mさんがトイレに私を探しに来て、泣く暇があったら印刷し直せって。」
(↑ これは私です。当然、怒られた方。)

そして、あまりにも厳しくしつけられた私達は、当時の自分と比べたら、ちょっと手を抜いて仕事したとしても、すごく仕事熱心とか言われたりします。どれくらい手を抜いたら、普通レベルになるのか未だによく分からないくらいです。ブラック企業だったとは思いますが、そこで鍛えられたおかげか、ワーママになっても何かしら仕事を続けている人も多いので、感謝している面もあります。

秘境地域は子供でも楽しめる場所がたくさん

今でもよく覚えているのですが、私が添乗員としてケニアに行った時に、パパと一緒に来ていた小学5年生の男の子がいました。子供はその子一人だったので、みんなにかわいがられていました。初めてマサイマラ動物保護区で野生のキリンやライオンを見た時、その男の子が「スゲェー!!本物~!!本物のキリンだぁ~。」と、絶叫しながら感動していたのです。その姿を見て、大人が感動していましたよね・・。

普段は動物園にいる動物を、私達人間が見るのが普通。でも、ケニアでは、野生動物達が暮らしている中に、私達が入らせてもらって、動物達から見られている立場。ケニアに限らず、モンゴルや、ボルネオなど、秘境地域には、子供にこそ見て欲しいという場所が実はたくさんあるのです。

このブログを読んで下さっているのは、ワーママが多いと思います。旅行費用は高いとは思いますが、子供の頃にこそ、こういう場所を見せてあげて欲しいなと思います!

ABOUTこの記事をかいた人

Keiko Hagi (羽木 桂子)

フルタイム勤務のワーキングマザーを経て、現在はドイツ親子留学に向け、フリーランスで働きながら準備中。夫は単身赴任中で、小学生の娘と2人暮らし。ワーキングマザーのサロン開催、サークルや、PTA、学童の役員等で、多くのワーキングマザーと関わってきている。海外との仕事をする機会が多く、添乗や出張、旅行等で30カ国以上を訪問。独自の視点をコーチングに活かし、ワーキングマザーをサポート中。
♦GCS認定コーチ
♦Points of You® Explorer(国際資格)